2011年1月18日火曜日

プロの記憶

 昨夜、池袋での会食後に一人で大塚駅まで行き、20代に数年住んでいた周辺をぶらっと散歩した。
 もちろん、当時の「社員寮」は跡形もなくなっており、一戸建て住宅が立ち並んでいた。
 その中でも変わらぬ「バー」があった。20数年ぶりで懐かしくなり、ふらっと入った。
   店の奥に少し皺と白髪の多くなったマスターが昔のままで立っていたが、こちらからは声をかけず、ドライマティーニを飲みながらほろ苦い感傷に浸っていた。
 そこから抜け出たころ合いを計ったように、マスターが「昔、よく来られていましたよね」と声を掛けてきた。
 よく奥のテーブル席を占拠して喧々諤々の議論をしていたので、印象に残っていたのだろう。
 そのマスターも62歳となり、後継者らしい青年バーテンダーと二人で店を繋いでいる。 
 この店で20代の時間を取り戻すことができたが、昨夜杯を重ねすぎて、今朝は頭痛で50代の現実を突き付けられている。

 
 

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