2011年2月2日水曜日

在日Jリーガー再考(最高)

 日本に戻ると李忠成の話題でもちきりであった。
 韓国でも当然話題に上ったが、「在日同胞」なんだなという程度の感想だった。
 しかし、彼の生き方は日本社会は当然だが、それよりも在日コリアン社会において大き
な波紋を投げかけたと思う。
 先日のブログでも書いたが、鄭大世は「韓国籍」でありながら朝鮮国家代表の道を選び、安英学も同様でありながら韓国Kリーグの選手として活躍した。
 そして、李忠成は本名で日本国籍を取得して日本国家代表として一躍時の人となった。
 個人的な感情としては「君が代」、「日の丸」を背負ってサッカーをして欲しくなかったというのが本音であるが、彼を見ているとこのような考えが非常に陳腐なものに感じてきてしまうのも事実である。
もちろん彼自身はそんなレベルでサッカー人生を歩んでいるのではないだろう。
 昨年のワールドカップ時の鄭大世が朝鮮の愛国歌を聞きながら号泣していたが、国家へ
の忠誠心ではなくて、それはサッカーに命をかけ、ワールドカップに出たことへの感動であり、喜びであろう。
 この在日Jリーガー達に共通するのは、国籍とか国家という呪縛をものともせず、自らの判断と責任で人生をすごく楽しんでいる、そのすがすがしい姿であり、眩しい表情である。
 当然、その内面世界にはすさまじい葛藤と苦悩があったからこそ、彼らの生きざまに多くの人が拍手喝采を送るのだろう。
 力道山が日本社会に活気を与え、日本人を勇気づけた「在日の元祖」とするなら、その精神が34世に引き継がれ、日本だけでなく朝鮮半島、そして欧米へと拡大している。
 そこに未来の希望と可能性を見いだせる。

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