2011年9月5日月曜日

万景峰号

 今朝の朝日新聞にこの船が中国の観光客を乗せて、金剛山観光に使用されているとの記事が出ていた。確か、この船は在日の人たちの寄付で建造された記憶がある。そして、金剛山に最初に建てられた観光ホテルもそうだった。金剛山はその後韓国の「現代財閥」がインフラ整備をしたのだが、それも「没収」されたままである。
 この船には多分10数回以上乗船し、お世話になっただけに思い出深い。
 船酔いで全く起き上がれず、船室で寝ていたら、美人乗務員から「男のくせに情けない。さっさと起きてせっかく作った食事を食べろ」と怒鳴られたことや、元山の港を離れ日本に戻るときにせつない表情で涙していた親戚の姿などが今でも鮮明である。
 そして、せっせと数十個の段ボールに生活必需品を詰め込み、頻繁に往来していた1世ハルモニ(おばあさん)達が、この船まで「制裁」対象にされて、仕方なく荷物に制限がある飛行機で子どもたちに会いに行かざるを得なくなっている。
 日本政府の「北朝鮮制裁」は結局、本国ではなくて足もとの在日朝鮮人の生活と肉親の絆を直撃している。

 

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